2026年9月のお知らせです。ご不明な点がございましたら担当者にご連絡ください(電話:03-5542-0240)
最低賃金の改定について
2026年10月以降、地域別最低賃金が下記のとおり改定される予定です。全国の地域別最低賃金については、参考リンク先をご覧ください。なお、現時点では各都道府県の最低賃金審議会による答申段階のものもありますので、正式に決定されましたら、改めてお知らせいたします。
| 都道府県 | 東京 | 神奈川 | 埼玉 | 千葉 | 茨城 | 群馬 |
| 最低賃金額 | 1,280円 | 1,279円 | 1,196円 | 1,195円 | 1,136円 | 1,120円 |
| 発効年月日 | 2026/10/1 | 2026/10/1 | 2026/10/1 | 2026/10/1 | 2026/10/18 | 2026/10/3 |
2027年9月から標準報酬月額の上限が段階的に引き上げられます
2025年年金制度改正法の成立により、厚生年金保険の標準報酬月額の上限が、現在の65万円から75万円へ段階的に引き上げられることとなりました。これにより、一定以上の報酬を受ける役員や従業員について、厚生年金保険料の負担額が増加する場合があります。
● 改正の概要
厚生年金保険では、毎月の給与等を一定の等級に区分した「標準報酬月額」を基に保険料を計算します。現在の標準報酬月額の上限は65万円ですが、今回の改正により、次のとおり段階的に引き上げられます。
| 適用時期 | 標準報酬月額の上限 | 報酬月額 | 現在からの保険料増加額(月額) |
| 現在 | 65万円 | 63万5,000円以上 | ― |
| 2027年9月~ | 68万円 | 66万5,000円以上 | +2,745円 |
| 2028年9月~ | 71万円 | 69万5,000円以上 | +5,490円 |
| 2029年9月~ | 75万円 | 73万円以上 | +9,150円 |
● 影響を受ける役員・従業員
今回の改正による保険料負担の増加は、主として現在の厚生年金保険の標準報酬月額の上限(65万円)に該当している方など、一定以上の報酬を受けている方が対象となります。標準報酬月額が65万円以下の方については、今回の上限引上げだけを理由として標準報酬月額が上がるものではなく、対象となる方について、本人負担分と会社負担分の厚生年金保険料が増加します。
一方、保険料負担が増加することにともない、70歳以上被用者を除き将来受け取る厚生年金額の増加につながります。
● 年金受給者への主な影響
在職しながら老齢厚生年金を受け取っている方は、在職老齢年金の計算をする際の「総報酬月額相当額」も増加することにともない、在職老齢年金の支給停止額も増加します
<参考:在職老齢年金の計算>
老齢厚生年金の支給停止額は次の計算によって求められます。
支給停止額=(基本月額 + 総報酬月額相当額 – 基準額(本年度は65万円))× 1/2
※
・基本月額:加給年金を除いた老齢厚生年金(報酬比例部分)の月額
・総報酬月額相当額:(その月の標準報酬月額 )+(その月以前1年間の標準賞与額の合計) ÷ 12
→標準報酬月額の上限引き上げの対象になる方は総報酬月額相当額も増加します。
なお、70歳以上被用者で対象となる方は、厚生年金保険料の負担は生じないため、年金額は増えず在職老齢年金の停止額だけ増えることになります。
● その他
来年の算定から報酬月額が66万5,000円以上になる方が対象となり、対象者には標準報酬月額変更通知が会社宛てに送付される予定です。
今回の改正は「標準報酬月額の上限」の改正であり、すべての方の社会保険料が一律に増加するものではありません。
労働基準監督署における36協定等の相談・指導が見直されます
2026年9月1日から、36協定に関する相談・支援の充実と、労働基準監督署による指導方法の見直しが行われています。
● 36協定に関する相談・支援が充実
全国の働き方改革推進支援センターに、36協定や特別条項の締結、柔軟な労働時間制度の活用を支援する専門相談窓口が設けられます。
また、働き方改革推進支援センターと労働基準監督署の労働時間相談・支援班が連携し、企業を訪問して36協定や特別条項の締結等について支援する「アウトリーチ型」の支援も行われます。
さらに、商工会議所等との連携も強化され、労務管理だけでなく、経営上の課題についても相談できる体制が整備されます。
● 労働基準監督署による指導方法が見直されます
今回の見直しで特に重要なのが、時間外労働の時間数だけを見て、月45時間以内への削減を一律に求める指導を見直すことです。
現在の制度では、月45時間を超える時間外労働について、臨時的な特別の事情がある場合には、特別条項付き36協定を締結することで、一定の範囲内でこれを超えることが認められています。
特別条項付き36協定には、あらかじめ労働者の健康及び福祉を確保するための措置を定める必要があります。今後は、こうした健康・福祉確保措置が実際に適切に実施されているかを確認し、その状況に応じて必要な指導を行うことに重点が置かれます。
つまり、「45時間を超えても問題なくなった」「残業規制が緩和された」ということではなく、あくまで、労働基準監督署による指導について、「45時間を超えている」という時間数だけを理由として一律に削減を求めるのではなく、労働者の健康確保や36協定の適切な運用状況等を踏まえて指導するという考え方に見直されるものです。


